ときのほとり

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日々の事

忘れまじと仕舞ひし場所を忘れはて二度三度探す今朝又探す

歳重ね面倒が身に増えて来ぬ老眼鏡の汗にずりおちて

「眼鏡さん出てきて」といへばみつかりて暑きひと日の机に向かふ

速達にせんとこまごま貼り合わす切手思わぬ配色を見す

f0284880_16403496.jpg特売のとうもろこしは山梨産まづは二つ三つ籠を重くす

引きつづきあしたも生きているつもり赤い地玉子籠に満たして

捨てかけた佛花一束びんにもどすまだ生きている蕾が一つ

桐胡桃無花果椿枇杷の葉の雨通りゆく音のさまざま

一枚の葉が抱きしめて守り抜くオトシブミそのひとつの命

★新緑の時期に、広葉樹の野山などを散策していると、落とし文の様な筒状に巻かれた葉が落ちていることがあります。
この「落とし文」をせっせと作って路面に落とすのがオトシブミ科の昆虫です。

名前は、江戸時代に他人にばれないように手紙を道端に落とし、他人に渡したという「落とし文」から来ているそうです。
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by fumi2718 | 2013-05-31 16:41

白櫻忌

晶子には一ダースもの子のあれど歌詠み一人もなかりたりけり

星までの距離と思える歌の数あきこは九千晶子は五万

与謝野晶子六十三年河野裕子六十四年生きて残せりいのちの歌を

体内を流るる水を揺らしつつ夜半揺り椅子に「みだれ髪」読む

授業中にかくれて読みし「みだれ髪」気づけば教師傍に佇ちいぬ
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by fumi2718 | 2013-05-29 19:50

入梅

雨の中くれなひさして咲きなづむ柘榴の花はいづれかぐはし

雨待ちて路地に数多のほたる火を灯して香るどくだみの花

ほの白く枇杷の新芽の伸ぶかたへ花柄つけし青実ふくらむ

庭の花惜しみ切らねば風が来て今日むらさきの菖蒲を折りぬ

風一途雲にも水にも触れて吹く風の自在といふを見てゐる
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by fumi2718 | 2013-05-28 09:09

咲き染めて

花しょうぶすくと活ければ風渡り沼に咲きいる花のまぼろし

ありなしの風にゆれつつハナショウブ咲き極まりぬ庭の一鉢

もし花の命が長きものなればさほどに人の心動かず

一輪の花と見立てし太陽がいま咲き盛るあけもどろの花

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万緑の北アルプスとラベンダーちひろの絵にはこだまがひびく
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by fumi2718 | 2013-05-26 13:12

風の記憶

からりと晴れた朝の陽射しの心地よさ。
どこもかしこも新緑の勢いがあふれています。


風はゆく青葉にささやき雲乗せて風になりたし青葉の風に

過去といふ還らぬ時を恋ふこころものがたりひとつうしろでに持つ

終の日のいつかを思う五月晴れ洗濯物はみごとに乾く

気負いなき日々がわれにはやはり良し季節を渡る風音きけば

柿若葉一日ひとひに青濃くて五月の空に凛とかがやく

やわらかな詩のありどころうっすらと指し示すごと月はかたぶく

我が影も共に歩みし年月を短歌の中に詠みておきたし
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by fumi2718 | 2013-05-25 14:20

うたごころ

薬草の定めに生まれしドクダミの十字こぼるる白き初夏(はつなつ)

あぢさゐは雨を恋ひつつ夕やみに紛れて深き藍色となる

今日一日ガラスの器に青空を白き雲ごとすくえたのなら

をりをりの風のごとくに吹き過ぐるみじかうたあり長く関わる

命かけて遂げたき思いはなけれども咲かば詠へり散らば詠へり

究めることもなき吾が短歌詠めば心はかろく生きてありf0284880_1372915.jpg
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by fumi2718 | 2013-05-23 13:04