ときのほとり

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うたう快楽

何あるも不思議なき世に紫の朝顔二輪咲ける靜寂(しじま)を

みずひき草あるかなきかの紅ひけり吾(あ)を吹きぬけし風の傷あと

みぎひだり天地一尋の世を生きて今年の虫のこゑにたたずむ

いくたびも手をさしのばす過ぎゆけることばの風をつかまむとして

もの言ふなものを言ふな短歌とふおとなきリズムのくにへ入りゆく

天を詠み地詠み人詠み風を詠み詠み詠みて尽くるか我の一世は

うたは良し聴くうたも良し奏でるも詠むうたも良し心伝えて

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by fumi2718 | 2013-08-26 15:26

艶めくは月夜の庭をよぎりゆく黒猫の背に乗れる月影

月の夜そばで一献さしあげて話したかりし南方熊楠(みなかたくまぐす)

影踏みとう 遊びのありしこと思う 月の光の明るき夜は

朝明けの青き深空にオレンジを抛り投げたるごとき月照る

世捨人時にあこがれ耿々と月の一片たづさえてゆく

風止んで月夜の晩に猫が行くオオカミ男のごとき影ひき

すこしづつ夜が逃げゆく明け方を窓を開けば淡き朝月

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by fumi2718 | 2013-08-17 21:11

好日

作らずに味わうだけなら上手いねとほめ給え君よ料理も歌も

酒の色なじめる備前のぐいのみにとろりと烏賊の塩辛を盛る

藍深き器にそろりと割り落とし夕べ安らぐ温泉卵

ビシバシとビールの缶を踏みつぶすビール飲むより爽快なりき

もみじマークつけて高速疾駆する夫よ私を道連れにしないで

ひたすらにわが生き来しの一日(ひとひ)さへ重ねてゆくを歳月と呼ぶ


超かんたんレシピ

ヘタを取った茄子を縦方向に7~8センチ幅に切って、フライパンで焼きお皿に盛る。

オリーブオイル  大1
塩          少々
酢          大1
トマトのみじん切り  パセリ

このドレッシングを回しかける   おわり^^;f0284880_952887.jpg
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by fumi2718 | 2013-08-14 09:52

晩夏

袖垣に白き夕顔咲く家の跡形もなく消えし八月

遂げざりし愛にも似たり届かざる枝の真白き木槿ひと花

地上より湧きたつ雲よ八月の軋みはき出せこの中空へ

白き花小さきひすいの実を残しはやゆずの香を放ちて散りぬ

打ちつける凄き夕立音立てて薄黄に咲きし鳳仙花散る

積雲の定まる時のしずかさを重ねつつ夏は深みゆくなり
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by fumi2718 | 2013-08-08 10:28

戦後のままで

反戦歌かならず一首をわれに課す八月ひとりの平和宣言

ヒロシマのまたナガサキの上空にてボタンを押したるその指思ふ

原爆を投下せし機よエノラ・ゲイほんとはやさしき女(ひと)の名にして

「過ちは繰り返しません」の原爆碑主語なき言葉くろき訴へ

軒下の南部風鈴すずやかに鳴る世であれよ戦後のままで

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by fumi2718 | 2013-08-06 09:17